フレーバーリリース分析計
FlavorSense
フレーバーリリース(複合揮発成分)のオンライン分析
多くの食品の香りは、気相中に存在する揮発成分によって影響されます。 通常、ヒトがワインを飲んだり、ヨーグルトを食べたりするとき、その状態はダイナミックであり、希釈と再平衡の影響によって、ヘッドスペース中の揮発成分は時間と共に変化します。
その際、食品が口の中で咀嚼され、口の奥から鼻に抜ける刺激(retronasal)の理解が、知覚との相関を得る上で重要となります。 気相中の揮発成分の直接測定は、イオン分子反応質量分析計(IMR-MS)のようなオンラインMSを用いて可能となります。
フレーバーリリースの測定では、装置のインレットに繋がる加熱トランスファーラインの先端にノーズピースをつけ、試験者の鼻に挿入します。 そして、試料となる固形あるいはペースト状の食品の一定量を口の中に入れて咀嚼したとき、または液体飲料をストローで飲んだときに、試験者の鼻から抜けるretronasal
aromaを測定します。 分析する質量数は、試料に含まれている香気成分(GC/MSで同定)の中から1つまたは複数を選択し、 1つの質量数あたり100~300msecの高速スキャンを反復し、食べ始めからの経時的なフレーバーリリースプロファイルを作成することができます。
フレーバーリリース分析計の特徴
- 複合揮発成分中の芳香族化合物、アルコールなど、各成分を同時に検出
- 優れた検出感度:サブppb ~ Vol%
- 高速で連続測定: 0.1秒/成分
- 水分の影響を受けにくい
- 成分分離不要
- キャリアガス不要
製品仕様
モデル | FlavorSense |
---|---|
テクノロジー | IMR-MS |
質量範囲 | 7 – 519 amu |
分解能 | < 1 amu |
分析時間 | >= 1 msec/amu |
測定範囲1 | 105 |
応答時間1 | T90 < 20 msec |
低濃度検出限界1 | 0.4 ppt |
ドリフト濃度 | < ± 5% 24 h以上 |
再現性 | < ± 3% |
精度 | < ± 2% |
温度範囲 | 20°C - 35°C |
湿度 | 最大 80% (結露なきこと) |
ガス消費2 | 30 - 3000 ml/min |
ガスインレット温度 | 50°C - 190°C (調節可) |
ガスインレット圧力2 | 0.75 – 2 bar(a) |
電源 | 230V/50Hz または 115V/60Hz 800 W |
寸法 (WxHxD) | 534 x 743 x 639 mm |
重量 | 87kg |
1 測定する成分や機器設定によって異なります。
2 ガスインレットシステムの種類によって異なります。
*外観・仕様は予告なく変更することがありますので、予めご了承ください。