製紙プラントにおける効果的な臭気制御
背景
年: 2022年
場所: カナダ
アプリケーション: 工業製造業
北米の大都市郊外に位置し、他の工業施設に囲まれている製紙プラントでは、複数の紙加工プロセスが行われており、混ざりあった強烈な悪臭が発生していました。市議会は、工場移転を回避するため、効果的な臭気管理の必要性を繰り返し訴えていました。さらに、製紙プラントは、添加剤(バイオフィルタ)とエネルギー(フォギングランプ)のコストを削減するために、現在の軽減・修復プロセスを最適化する必要がありました。
課題
悪臭の軽減は、臭気の発生源を特定し近隣の敷地外の発生源と区別する能力に大きく依存します。サイトの複雑な地形や構造 (近くの高架鉄道、高速道路、密集した一連の自社および外部チャネル源)を考えると、リアルタイムの識別と定量化が臭気の軽減・修復の取り組みのキーとなります。異臭の発生源が特定されれば、プラントのオペレータはすぐに是正措置を講じることができます。
解決方法
以下の機能を有する3 台の Ellona WT1 ユニットで構成されたEllona WT1 アナライザー ネットワークの実装。
- H2S センサー
- メルカプタンセンサー
- 金属酸化物 (MOX) ユニットに基づく臭気センサー
- 温度、圧力、相対湿度
実装
Ellona インテリジェントプラットフォームから、組み込み API を介して、製紙プラントのダッシュボードとコントロールパネルへのデータ統合を行いました。プラントの所在地は複数の要因に晒されていたため、現地パートナーの協力を得て予備調査が実施されました。これにより、現地での観察、初期導入ユニットから提供されたデータ、および卓越風向に基づいて、WT1配置の最適な場所を決定することができました。
主な実績
リアルタイム情報の取得
- 臭気レベルの自動リアルタイム識別
- 知覚された臭気の特徴付け - 3つの繰り返し発生源が特徴づけられました(刺激臭、腐った卵、湿った紙のにおい)
- 発生源の特定 – 臭気の特性評価とイベントログに基づいて知覚された3つの臭気が特定の発生源にマッピングされました(敷地内の2か所と敷地外の1か所)。
- 修復目的のアラートとアラームのトリガー - 通知しきい値は 500、750、1,000 ODU(におい変化指数)で定義されました。
- 臭気レベルデータは、運転状況(バイオフィルタ添加剤とフォギングランプ)との相関分析のために収集されました。添加剤とランプの最適な利用は、化学物質とエネルギーの節約に繋がりました。